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疲れやすい人の原因は血流だった!


疲れやすいその原因は血流だった
疲れやすいその原因は血流だった

特に何かあった訳でもなく、朝からずーと疲れて何も手に付かない…

そんな疲労感をだましだましで生活をしていたら、次は何となく風邪っぽい。


そのような経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。

何かとストレスの多い現代社会ですが、この疲労感は血流が原因かもしれません。


「私は疲れやすい」という自覚がある方は血流を良くする習慣を身につけましょう。



目次


"疲れやすい"とはどういうことか?

ため息

何かとストレスが多い現代社会で「疲れた」という言葉をつい使ってしまう方も多いのでは?そもそも「疲れ」とはどういうことを言うのでしょうか?


日本疲労学会では、疲労の定義を「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の衰退状態である」としています。


このように疲れとは、肉体的・精神的に過度な負担が身体に掛かっているという、「痛み」や「発熱」と並ぶ身体の警告(サイン)だと言われています。「疲れ」には多く分けて2種類あります。


①肉体的疲労(末梢性疲労)

からだを過度に動かしたときの筋肉の疲労のことを主にいいます。からだを動かし続けると、筋肉で蓄えられたエネルギーが枯渇し、血流が悪くなり、神経伝達がスムーズに行われなくなることによって、筋肉の疲労を感じます。また、筋肉だけでなく、暴飲暴食などによって内臓を酷使することにより、内臓の疲労を引き起こします。


②精神的疲労(中枢性疲労)

からだはあまり使っていないのに、日常生活でのストレスや過度な緊張によって起こる疲労のことをいいます。後ほど詳しく説明しますが、ストレス等により自律神経のバランスが崩れて、活性酸素が脳内に大量に生じることによって、疲れやだるさを感じると言われています。また、近年はスマートフォンやパソコン等の普及により、それらを長時間、利用することによっても疲労が起きやすくなるとも言われています。


 

"疲れやすい"その原因は?
デスクワーク

"疲れやすい"という感覚の原因はなんでしょうか。


肉体的疲労であっても精神的疲労であっても、その感覚の根本には活性酸素が関わっていると言われています。

私たち人間は、酸素を使ってエネルギー(アデノシン-3-リン酸,ATP)を作っていますが、その際に必ず活性酸素が副産物として発生をします。この活性酸素は、通常は抗酸化物質(ビタミンCやβ-カロテンなど)によって除去され、細胞の健康を保っています。

しかしながら、運動やデスクワーク等を繰り返し行うことでエネルギー消費が増え、活性酸素の発生量が過度になり抗酸化物質による活性酸素の除去が追いつかなくなると、細胞を活性酸素が傷つけます。この細胞の傷つき方の度合いは、加齢による細胞の変化にも影響を受けます。この現象が肉体的疲労の場合は筋肉、精神的疲労の場合は脳で起きます。


こうした細胞の傷害を全身を巡って異常細胞を調べている免疫細胞がみつけ、サイトカインという伝達物質を介して脳に異常のある場所とその程度を知らせることで、私たちは疲れを感じていると言われています。

また、"疲れた"と感じたときの脳内の変化をみた研究によると、運動でもデスクワークでも、脳の自律神経の中枢とされる場所(この場所は交感神経と副交感神経が調整をし、バランスを保っている場所)の働きが弱くなることがわかっています2)


この現象は、疲れを感じる原因が肉体的、精神的であっても同じでした。


 

"疲れやすい"を改善するための方法とは?

野菜

これまで説明してきたように、疲れたという原因は細胞が活動していくなかで必ず生み出される活性酸素です。

また、この活性酸素によって細胞が傷つけられ、脳にその情報が届くことによって自律神経系の働きが弱くなることです。


①抗酸化成分を含んだ栄養補給

加齢とともに活性酸素から細胞を守る力が弱くなります。近年、抗酸化を促す栄養素として注目されているのがファイトケミカルという成分です。ファイトケミカルは、元々植物が紫外線や害虫から身を守るために作り出された色素・香り、辛みなどの成分のことです。例えば、トマトに多く含まれているリコピン、ほうれん草に多く含まれているルテインなどがあります。成分効果に応じて、このようなファイトケミカルが多く含まれた食品を摂ると良いでしょう。


②運動

適度な運動を行うことによって、血流を良くすることが大切です。運動とその心理的効果に関する先行研究をまとめた論文によると、身体を積極的に動かすことで幸福感は増します。しかし、その効果は運動の種類とは関係なく、1日たった10分の運動でも心理的な効果がでた研究が複数あり、毎日少しでも身体を動かすことが必要だと報告されています3)


③睡眠

睡眠は単に身体を休息させる行動ではなく、記憶の整理や老廃物の除去等をヒトは睡眠中に積極的に行うことがわかっています。睡眠時には身体の修復を促す成長ホルモンの分泌が行われます。特に損傷した組織の修復を行う上では、何時に寝るかではなく、毎日同じ時間帯に眠ることが重要だと考えられています。また、睡眠中、特に明け方にかけてコルチゾールというホルモンも分泌されます。このコルチゾールは代謝を促進する作用があり、深部体温や血糖値、交感神経の活動を引き上げることにより、覚醒後スムーズに活動できるように準備を整えます。

詳しくは、睡眠コラムへ


 

まとめ


まとめ


何かとストレスの多い現代社会において、疲労を溜め込まず生活を送りたいですよね。これまでご紹介してきたように、疲労は自律神経の機能が落ちてくることによって感じやすくなってきます。それを防ぐためには、血流を良くすることによって自律神経の働きを高めることがとても大切です。



参考文献)

1 ) 杉田正明・片野秀樹.「休養学基礎: 疲労を防ぐ! 健康指導に活かす」.メディカ出版,2021.

2 ) 梶本修身.解明されてきた現代における「疲れ」の原因,ヘルシスト, 2-7.2015.

3 ) Zhang Z, Chen W. A systematic Review of the Relationship Between Physical Activity and Happiness. Journal of Happiness Studies.20 : 1305-1322.2019.



 

監修者:森下竜一

昭和62年大阪大学医学部卒業。米国スタンフォード大学循環器科研究員・客員講師、大阪大学助教授を経て、平成15年より大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学寄付講座教授(現職)。内閣府 健康・医療戦略室戦略参与、日本遺伝子細胞治療学会理事長、日本脳血管認知症学会理事長、日本抗加齢医学会副理事長、2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会総合プロデューサーなどを務める。新著に『新型コロナワクチンを打つ前に読む本』など。



ライター:鍼灸師 黒井俊哉

大学院にて慢性頭痛の研究を学んだあと、一般企業に就職し、通所介護事業の新規立ち上げに従事。その後、「認知症の超早期発見と重症化予防プロジェクト」に従事し、認知機能の低下の早期発見について研究を行う。その成果を論文として執筆し、令和2年度日本早期認知症学会論文賞受賞。現在は、高齢者を中心に、介護予防に関する講演活動を実施している。


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