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冷え症解消の秘訣は血流!!


女性に多い冷えを改善するには?

常に手足が冷えている、厚着をしても身体が温まらない、それは身体が冷えている証拠です。


「冷えは万病の元」。


その冷えの症状を放っておくと、様々な不調につながります。特に、身体の冷えは血流が悪くなっている証拠です。冷えを解消するには、身体から熱を作りやすくすることが必要です。


熱を作り出しやすくする食生活、そして運動習慣をご紹介します。

さぁ、体温を上げて、その不調からサヨナラしましょう。


目次


冷え症の原因
冷え性

冷え症の原因は、血流不良や自律神経の乱れ、筋肉量の不足、ホルモンバランスの乱れなどがあげられます。特に、筋肉量の不足は体内での熱が作られずに、慢性的な冷えが生じる原因になります。私たちは約2,000kcalのエネルギーを消費することによって熱を作り出し、体温を維持しています。


1日の総エネルギー消費は、

①基礎代謝量(総エネルギー消費の約60%)

②食事誘発性熱産生(約10%)

③身体活動量(約30%)

の3種類に分けられます。


そのうち、基礎代謝量は体格や性ホルモンに影響されるので、女性は男性よりも6〜10%程度、基礎代謝量が低いとされています。

また、基礎代謝量は年齢によっても異なります。乳幼児期から思春期にかけて代謝は高く、成人期には横ばいになりますが、その後は加齢とともに減少していきます。加齢に伴い基礎代謝量が減っていくのは、筋肉量の低下が主な原因となりますが、それは代謝量の増減に筋肉が大きく関わっているからです。組織別に見てみると、全代謝量の約2割を筋肉が占めています。


さらに、食事を摂るとからだが温まることを実感しますよね。

これは、食物を摂取すると食後1時間から数時間にわたり代謝が良くなると言われているからです(食事誘発性熱産生)。


どれくらいのエネルギーを生み出すのかは、摂取した栄養素によって異なります。たんぱく質は、その摂取量の30%が熱エネルギーに変換されると言われています。(糖質:約6%、脂質約4%)。通常の食事は、たんぱく質・糖質・脂質の混合になりますので、食事から生み出される熱エネルギーは約10%程度とされていますが、熱産生の観点からいうと、たんぱく質の摂取は欠かせません。


しかしながら、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」を見てみると、日本人の1日あたりのたんぱく質摂取量は減少していきています。こうした食生活の変化も、冷え症の原因と考えられています。


 

女性はなぜ冷え症を訴える人が多いのか?

寒くて震える

20代〜60代の女性500人を対象とした調査(※1)によると、約7割が冷え症を自覚し、そのうち約9割が「手先・足先など末端が冷える」など血流の滞りによるトラブルに悩まされていることがわかりました。


それでは、女性はなぜ冷え症になりやすいのでしょうか?


一つ目は、女性は「熱をつくる」のが苦手だということです。これまでご紹介してきたように、性ホルモンの影響で基礎代謝量が男性に比べて低く、更に女性は筋肉量が少ないため、体内で熱を作り出すのが苦手だということです。


二つ目は、「熱を配ること」が苦手だということです。身体の中で作られた熱は、血流によって全身に運ばれます。

こちらも、女性は筋肉量が少ないため血流が悪くなりやすい傾向にあります。加えて、脳の視床下部(ししょうかぶ)という部分で自律神経と女性ホルモンの両方を調節しているため、両者はお互いに影響を受けやすい関係にあると言われています。


例えば、更年期障害を例にとると、女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌が不安定になると、同じ視床下部にある自律神経の中枢も影響を受け、自律神経のバランスが崩れた結果、冷えやのぼせ等の症状が出てきます。


このように、冷えが起きやすい要因をもともと女性は抱えており、それに加えて、過度なダイエット思考や運動不足、タイトな洋服等による締め付け等で、冷えが更にひどくなります。


 

冷えを解消するために大事なこと〜食習慣〜

ビタミンD

①たんぱく質

私たちの身体の組織をつくる材料がたんぱく質。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日あたりの摂取推奨量は男性で60〜65g、女性は50gとされています。ただし、身体を動かすことが多い人や妊娠・授乳期の女性はより多くのたんぱく質が必要となってきます。また、たんぱく質は1日の推奨量を1回の食事だけで摂るのは筋肉の合成という点では望ましくありません。何故なら、筋肉の合成はたんぱく質を摂取し、アミノ酸の血中濃度が上がることで始まります。ところが、たんぱく質の摂取量が充分でないとアミノ酸の血中濃度があがらず、筋肉を作るスイッチがオンになりません。1食あたり20〜30gのたんぱく質を1日3回食べるようにしましょう。


②ビタミンD

近年注目を浴びているのがビタミンDです。ビタミンDはカルシウムの吸収を促し、骨を強くするとともに、筋肉の合成を促進する作用があるという研究結果が報告されています(※2)。ビタミンDは魚介類(サケやイワシなど)やきのこ類(舞茸や椎茸など)に含まれています。特に、魚介類はたんぱく質も豊富含まれているので、オススメです。ちなみに、ビタミンDは、日光を浴びることより皮膚から作り出すことも可能なビタミンになっています。


③鉄

冷えの原因に貧血が隠れていると考えられています。鉄は細胞に酸素を運ぶ赤血球の材料としてとても重要です。鉄は、「ヘム鉄」と「非へム鉄」の2種類に分けられます。肉や魚に含まれるものを「ヘム鉄」と呼び、ほうれん草やひじき等に含まれるものを「非ヘム鉄」といいます。ヘム鉄の方が非へム鉄に比較して、吸収率が高いと言われています。


 


まとめ


散歩


冷えを解消するには、まずは冷えが起きるメカニズムを知ることが重要です。


今回ご紹介してきたように、「熱を作り出す力」と「熱を全身に送る力」が冷え症解消には重要です。

そのためには、筋肉量を増やすことが両者の共通点であり、そのためには運動と共に日々の食習慣の見直しが必要です。



引用)

1) 江崎グリコ株式会社「冷え症に関する調査」、2018年10月29日発表。より

2) Hirose, Y., Onishi, T., Miura, S., Hatazawa, Y. & Kamei, Y. Vitamin D Attenuates FOXO1-Target Atrophy Gene Expression in C2C12 Muscle Cells. J Nutr Sci Vitaminol (Tokyo) 64, 229-232, doi:10.3177/jnsv.64.229 (2018).


 

監修者:森下竜一

昭和62年大阪大学医学部卒業。米国スタンフォード大学循環器科研究員・客員講師、大阪大学助教授を経て、平成15年より大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学寄付講座教授(現職)。内閣府 健康・医療戦略室戦略参与、日本遺伝子細胞治療学会理事長、日本脳血管認知症学会理事長、日本抗加齢医学会副理事長、2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会総合プロデューサーなどを務める。新著に『新型コロナワクチンを打つ前に読む本』など。



ライター:鍼灸師 黒井俊哉

大学院にて慢性頭痛の研究を学んだあと、一般企業に就職し、通所介護事業の新規立ち上げに従事。その後、「認知症の超早期発見と重症化予防プロジェクト」に従事し、認知機能の低下の早期発見について研究を行う。その成果を論文として執筆し、令和2年度日本早期認知症学会論文賞受賞。現在は、高齢者を中心に、介護予防に関する講演活動を実施している。


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